不登校コンプリメントトレーニング|本、資料の感想、費用、評判について

娘が不登校となって、学校に戻したい、今ならまだ復学できる。
そう思った時に読んだ本と資料があります。
不登校支援プログラム「コンプリメント」について書かれている本です。

不登校の子の親御さんなら、一度は聞いたことがあるのではないでしょうか?

この記事ではコンプリメントについて書きます。
最初にお伝えしておくと、本2冊と資料は読みましたが、有料のコンプリメントトレーニングは受けていません。
なので詳細は知りません。あくまで、本や資料を読んだ個人的な感想を書きます。
他にも復学支援サービスはあります

当ブログで募集した復学の体験談

コンプリメント「コップの水」の考え方
3冊の本があります。著者は森田直樹先生。小学校、大学の先生をされていた教育者です。
学歴もちゃんと公開されています。鳴門教育大学大学院修了、香川大学大学院修了、教育学修士。
現在はキッズカウンセリング寺子屋教室を主宰しています。
以下、ウィキペディアの紹介の抜粋です。
カウンセラーでは不登校を直せないとする。大学院に進学したが大学教授はどんなに立派な本を書いていても不登校を直せないとする。
不登校を直そうと自らフリースクール形態の施設をつくる。そこに集まった子供は不登校が直ったが、家庭に戻れば不登校に戻った。そこから保護者の子育ての力を育てることを考える。
いじめられる子供は性格特性を持っていることが多く発達障害と言われているが、90%くらいは発達障害ではなくトレーニングで社会適応ができるようになるとする。
引用元:ウィキペディア


3冊目の「発達凹凸を生きる力に変えるコンプリメント子育て」は2022/3発売で新しいです。
この本だけ、まだ読んだことがありません。記事を書きながら気づきました。
一番上の「不登校は1日3分の働きかけで99%解決する」この本はベストセラー、Amazonで1,000件以上のレビューがある本です。
内容
- 子どもの心はコップで中には「自信の水」が入ってる。
- 「自信の水」が空っぽとなり不登校となった。
- 身体症状は自信の水不足のサイン。
- 自信の水がたまれば、自分で解決(再登校)できる。
- コップを大きく育て、自信の水をコップに戻す。
- そのために実行するのがコンプリメント。
コンプリメントを行うのは家庭であり、親の言葉かけ。
親は子どもを観察し、良さを見つけ、気づかせる。
承認(こんな能力がある)と愛情(私は助かる、嬉しい)を伝えること。
私が悩み疲れて心療内科にかかった時、医師も「コップの水」に例えて話していました。
娘の状態を見てきて、不登校になった時点で、まさに心のコップが空っぽだと感じました。
とにかく、自信をなくして自己否定感が強かった。
そして、無気力となり動けませんでした。本を読んで納得しました。
不登校は心の充電、エネルギーをためる時期と言いますよね。
子どもの心の回復にはこの考え方、コップに水をためていくしかないと思います。
ある程度たまったら動き出す。でも、また足りなくなる。
コップの水が空っぽにならないように、少しでもたまっていくように意識して声がけをするようになりました。
ただ信じて見守るだけではなく、コンプリメントでは親の言葉かけをしていきます。
褒める育児はよく言われていますよね。
ただ褒めるのではなくて、コンプリメントならではの言葉かけなんですよね。
振り返って、この伝え方はしていなかったと気づきました。
良さを伝え、自分が助かる、嬉しい、自分の気持ちも含めて声をかけるようになりました。
結果だけではなくて、その過程も。結果だけじゃないんだよと。
不自然にならない程度にですね。
実際、不登校となってから、この子の才能、良さに気づいたことがたくさんあります。
できていることに目を向け、具体的に伝えるようになりました。

コンプリメントは不登校だけではなくて、子育て、家族、自分自身、いろんな場面でも大切な考え方だと思います。

不登校は解決?治るもの?
99%解決、治るという表現には違和感をもちました。

治さなきゃいけないものなのだろうか
学校に戻ることは大切なこと、好きなことだけして動き出すのを待つのは違う。
電子機器に依存し、楽しい不登校はいずれ ひきこもりにすると言っています。
今、よく言われている不登校の対応とは違うんですよね。
私も、不登校となった当初は、このように思い、先のことが不安でした。
主治医と話し、不登校の状態がだんだんと理解できるようになっていきました。
娘の場合は すごく多くの積み重ねの結果なんだと思いました。
小学生の時は付き添い登校で復学しています。
けど、中学は復学せず そのまま卒業しました。
登校刺激ができる状態ではありませんでした。生きていくのが精一杯な状態。
それまでの学校への考え方が変わっていきました。
学校は必ず行かなきゃいけないという考え方ではなくなっていました。
本当に不登校のパターンはそれぞれ違います。
いじめや教師、友達関係、部活など、今通っている学校に問題がある場合。
起立性調節障害など体調面のみの問題である場合。
背景に発達面、心の状態が関係ある場合。
上記が複雑に絡み合っている場合。
復学できたパターン、今通っている学校に戻すことが正解じゃない場合もあります。
進学、転校によって環境を変えられる場合もありますが、環境が変えられない、そんな簡単ではない場合もあります。
再登校することで子どもの心身の安定、健全な成長に繋がればそれはベストだと思います。
でも、学校以外の選択肢を考えた方がいい場合もあります。
子どもの状態、時期によるのではないかと思います。
サポートや支援が必要な時期と、背中を押さないほうがいい時期があると思うんです。
このコンプリメントは不登校のきっかけは別として、根本は子どもの自信不足(家庭、親子関係)、自信をためるのは家庭の役目である。
特にお母さんの存在、つまり私なんです。自分のせいで自分が変わらなきゃとなる。
起立性調節障害も含め身体症状、発達の凹凸からの不安や生きづらさも軽減されていくと言っています。

自己否定感の強さが問題でそこから不安が大きくなったり、心身症、転換性として身体症状を出します。
不安が大きくなれば発達の特性も強く出ます。
自己肯定感が高くなっていけば軽くなる。これも、娘を見てきて正しいんですね。
でも、これみんな治るの?って正直思います。
ストレスの要因が強く、治った人もいるということですよね。
本を読み、親が自己流でやって難しい場合は、コンプリメントトレーニングに進む。
コンプリメント、親の協力があれば再登校率は100%と言われています。
その体験例です。本気で覚悟を持ち、断念しなければ治る、解決できるんだと。

どう思いますか?

今はどんどん選択肢が増えています。もとの場所に戻るのではなく、もっと合う場所があれば、方向転換してもいいのでは。
親だけが変われば不登校のほとんどが解決というのも違う気がします。環境調整も必要です。
完全な引きこもり(自室にこもる)でなければ、今の時代 社会と繋がれます。仕事もできます。
納得する部分と違和感を感じる部分、両方があるんですね。
復学した子の経過を見て感じたこと
まだブログも書いていない頃、SNSで多くの不登校の子をもつお母さん達と交流していました。
その中でコンプリメントを実践された方がいました。
もともとは同じような悩みのツイートをしていましたが、ある時から距離を置かれました(^^;)
コンプリメントを始めたら、同じ立場の方以外とは話したくない。
ただ、信じて見守る、好きなことをさせるのは真逆なんですね。
その気持ちに引きずられたくないとのことでした。

多くの親御さんが、このまま信じて見守っているだけでいいのだろうかと迷いながら今に至るのではないでしょうか。
声かけの実践、電子機器の制限、登校刺激、その経過を読んでいました。
ルール、ペナルティ、子どもの反抗…。
実際にコンプリメントを2ヶ月おこない、お子さんが復学しました。
簡単ではなくて、子育てのし直しでもあり、それだけの覚悟がいるんだとわかりました。
また、途中で断念した方も見ました。
一度復学して、また不登校に。再度コンプリメントをしている人もいました。
資料は読んだけど、やらないと言った方もいました。

考え方、それぞれなんです。
みんな真剣に悩んで向き合った結果です。
電子機器、好きなことをやらせる、カウンセリングについて
もともと、ゲームは好きでしたが適度にやる子でした。
課金もしないし、寝る時間を惜しんでやる子でもありません。
不登校となってからしばらくは、ゲームを本人の意思で制限していました。
罪悪感からです。みんなが学校に行ってる間はやらない。好きなことをしていてはいけない。
どんどん心が病んでいきました。
だから、心を元気にさせようと好きなことをやらせました。
娘はゲームをきっかけに好きなキャラができ、推し活をし、電車に乗れるようになりました。
その後、推し活グッズを飾るハンドメイド品を販売をするようになりました。
新しい才能が見つかり、購入者の評価が自己肯定感に繋がりました。
好きなことやらせた結果です。これは本当に良かったと思っています。
病院の公認心理師とのカウンセリングを続けることで、自分の好きなこと、苦手なことを伝えてくれるようになりました。
自己表現ができるようになり、自分で決めて動けるようになってきました。
親だけの言葉より、第三者が関わって良くなったことが多かったんです。
復学、学校を基準に考えたら、不登校は解決していないんですね。
コンプリメントの言葉かけは意識しましたが、それ以外は逆のことをしてきました。
依存し、電子機器の制限が必要な場合もあると思うんです。
このブログでは多くの体験談を紹介しています。
その中で、ゲームに依存し、ゲームから離れて復学した話もありました。
一方、ゲームから前を向いた話、eスポーツの道に進んだ子もいます。
オンラインゲームやコミュニティから笑顔を取り戻した子もいます。
今の時代、オンラインは切り離せない環境、コミュニケーションのツールです。

唯一の居場所、他者との繋がりとなっている子から奪うと、危険な気もするんです。
好きなことをすることで回復し、その延長で才能が開花する子もいます。医療、カウンセリングも受けて良かったと思っています。
その時々の親の判断でいいのではないでしょうか。
コンプリメントトレーニングの資料|評判と費用
私が読んだ資料はA4の用紙、コピーの束です。測ったら厚みは約6㎜でした(2021年版)
最初に説明はありますが、その後はほとんどが体験談、生の声です。
評判はAmazonの本のレビューが参考になります。
申込方法は空きがあるかどうか確認してから申し込みします。
トレーニング内容は毎日1枚のノートをつけて送付。添削と新しい資料をもらう。
メール、電話相談、Zoom研修会の参加。
気になる費用ですが公式ページや本には書かれていません。
資料には書かれています。
まずは60日で申し込み。5万(1ヶ月)×2ヶ月で10万
30日までにやめる場合は1万返金。(2021年)
60日受けてから継続か終了か決める。継続は30日単位。
継続料は開始時の資料とあるので、やっていないのでわかりません。
体験談を読むと60日以上やっている人も多いです。
参考日数のグラフ見ると70~190日以上の子もいます。そうなると結構な金額となりますよね。
長い目で見たら、これで子ども、家族が救われるなら安い?
うーん…高いです。主婦には簡単に出せる金額ではない。
主人に話したら怪しいで終わりましたね。不登校ビジネスだろうと。

この金額は、そう思う人もいると思います。
いろんな意味で家族で覚悟がいりますね。
この資料は高くないです。当時2,000円ぐらいだったと記憶しています。
今、サイトを見てきたら、現在は送料込で2,500円でした。

本、資料まではお金がかかりません。
ここで判断すればいいと思います。
なお、もっと高いと噂されているのが逸高等学院です。
公開されていないので検証できていません。
その点、こちらは代表者の経歴等も含めて明確にされています。

最後に
多くの体験談を読むと、実際に救われた人が多く、みなさん感謝しています。
希望は必要です。孤独で思いつめる中、藁にもすがる気持ちは同じでした。
電子機器の制限や登校刺激は、小学校の時にはできたけど、中学生の完全不登校の時期は難しかったと思います。
たとえ一時的に学校に戻れたとしても、またいつか同じことが起きた気がします。
私の覚悟がなかったと言われればそれまでですね。
自分を責めて、自分の心の水も枯れていて余裕がなかった。
親のコップの水も大切なんですよね。
親が根本の原因で変わるべきという方法は心が折れそうでした。
通信制高校を出ても、また大学で不登校となる。働かない。ひきこもりになる。
それは、好きなことを好きなようにやらせたから。
不登校を解決しておかないと働けない。
楽しい不登校だと復学が遅れる。楽しく暮らしてはいけない。
不安をあおられる感覚でした。心を壊してはいけない。それは親もです。
不登校となり、月日が流れ、私も娘も変わりました。
少し冷静になって、本や資料を読み直しました。
不登校についての本って どれもそうなんです。
全部があてはまるわけではありません。
自分と娘にとって参考になる情報だけ取り入れています。
親も、できる範囲でやれることをやればいいのではと思います。
コップの水が枯れないように。

子どもの良いところに気づいては伝えています。
それを聞いていた主人も変わっていきましたね。なるほど、そこ気づかなかったわって。
姑もそう。家族みんな、できていることに目が向くようになった。褒め方が変わった。
娘のハンドメイド見ては、すげ~こんなのできるなんて天才じゃね?って褒めまくってます。夫婦で応援しています。
これからも愛情と承認の言葉かけ、子ども自身でできること、決めることは ずっと意識していきます。
中途半端ですが、良い点は取り入れるようにしています(*^^*)
【追記】
最近見た動画です。見ていると自然に笑顔になります。
カマたくさんの動画は不登校の子ども達にも人気があります。
元気が出るんです。こんな風に生きられたらって思うんですよね。
自己肯定感という概念にとらわれすぎるのも疲れちゃいますよね(^^;)
自己肯定感を高めないとダメ
— カマたく@CRAZE (@takuya_hyon) July 20, 2022
みたいな世の中がよくわからない..
これに限らず全体的にそうなんだけど
概念にとらわれすぎだと思うのよねぇ
( ˙💋˙ ) pic.twitter.com/nCV8ls4UOi