募集した中から、不登校を経験し、大人になって思ったこと、子ども達に伝えたいことが書かれていた体験談をピックアップしました。

ご本人が大人になってから語っています。



私は現在心理カウンセラーの資格を取得し、カウンセリングを行う機会もありますが、中学生時代に不登校を経験しています。
教室に入れずに相談室に登校していた頃の記憶を今でも鮮明に思い出します。
当時は親も随分泣かせましたし、不登校は自分だけの問題でないことを痛感しました。
でも、自分が不登校を体験しているからこそ、今学校にいけずに悩んでいる子どもの気持ちも痛いほどわかります。
まわりから不登校といわれることも嫌な気持ちになりますし、親から学校に行きなさいと説得されたり、先生や友達に「待ってるね」なんて連絡が来ることすらつらいときもあります。
自分のことを考えて言ってくれているのは頭ではわかっていても、どうすることもできず自分自身がつらくて仕方ないのです。
正直「ほっといて欲しい」と何度も言いたくても、言葉に出せずに会話をすることが嫌になってしまいます。
今、不登校で悩んでいる子どもたちに私が伝えたいこと。
「無理をしない」
「選択肢はたくさんある」
ということ。
学校に行けない自分が情けなくなりときに自分を責めてしまいがちです。でも、今の私が思うのは行きたくなければ行かなくてもいい、家で自主学習をしたっていいのです。
もし、外に出る勇気があるなら、学校以外でいいので話す機会を増やしてみてください。人と話すことで新しい発見がありますし、考え方を広げるきっかけになります。
今いる学校以外に目を向けてください。世界は広いんです。
不登校で出席日数が足りなくなっても通信制の高校で学ぶ選択もありますし、留学して世界に出たっていいのです。なかには自分で起業して活躍している人もいます。
もちろん、学校で学べることもたくさんあるので、本来なら学校に行き経験することも大切ですが、つらい気持ちのまま無理に通っているのであれば、私はおすすめしません。
ただ、自分のやりたいことを見つけてほしいなと思います。
また、今は学校があなたの世界の中心になってしまいがちですが、大人になって社会にでるともっと視野も広がります。
将来どんな自分になりたいのか、今やってみたいことがあれば、是非挑戦してみて下さい。
子どもの頃だからこそ守ってくれる親もいて、どんなことにも挑戦できる貴重な時期です。
その経験からもっと学びたいと思えることが見つかるかもしれません。
大人になってみると子どもの頃の時間はとても貴重でかけがえのないものだったと気づくはずです。



私は現在40歳です。最初の不登校が中学2年生の冬。きっかけは祖父の死でした。
初めて 身近で死を目の当たりにしたことで、多感な時期とも重なり、当たり前の日常に疑問を抱くようになりました。
なんで生きるのか?なんで死ぬのか?なぜ勉強をするのか?なぜ学校へいくのか?心身に一種の混乱が起こったのかもしれません。
祖父は肺がんだったため、日に日に衰えていく姿も見るため、それを当時は受け止めることができず、お見舞いへもほぼ行けなくなりました。
あんなに元気で威厳のあった祖父が病によってこんなにやせ細り話せなくなっていく…初めて死について考えるきっかけになりました。
2回目の不登校が高校3年生の冬。
他者との比較に悩み自分を好きになれなく外出(登校)するだけでも人の目が怖くなり家からでなくなり不登校につながりました。
母は勉強の遅れを心配し、当時の担任の先生と連絡を取り合い、参加できる行事から少しずつ登校をするようになりました。
やはり、自分が自身に向ける視線や他人からの視線を過度に意識しすぎたせいで、10代ならではの楽しみを味わえきれなかったのはもったいなかったと思います。
しかし、その後は自分が没頭できるフラワーアレンジの世界に出会い大きく世界が変わっていきました。
自分の好きな事に出会うと、信じられないくらいのバカ力を発揮し、今では海外へ一人で行き来するようになりました!
みんなと違う不登校の経験は、自分と向き合う大切な時間だったんと思います!
結果オーライ!!



私が不登校だったのは高校生の時です。
不登校だった私が今思うのは、学校に行かなくても、勉強だけならできるということです。
私が不登校だった時代は、コンピューターが発達しておらず、学校に行くのは大事でした。
情報がテレビくらいしかなかったからです。しかし、今は、インターネットがあります。インターネットを使えば、勉強はいくらでもできます。
でも、結構大事なのが、人間関係です。こればかりは、学校やコミュニティを通してしか学ぶことができません。意外と人間関係のスキルは大きいと思っています。
今の私は、稼ぐことに集中していません。一人で職人的に働ける仕事に意味を感じています。
不登校だった人が、いきなり人間関係をきちんと築いていくのは難しいものです。
私の場合は、昔から職人的な仕事が向いていると父親にずっと言われていました。しかし、その意味がわかったのは、大人になってからです。
自分に合う仕事をわかる能力が大事だと思います。それがあれば、一応、やることがわかります。
なにが仕事のきっかけになるかは誰もわかりません。ただ、やっていて苦にならないというものを見つけることが、不登校の人たちには重要なのではないでしょうか。



私の不登校経験は小学校の時でした。学校に行きたくない理由は特になかったように思います。理由もなく学校に行きたくないという一番厄介なタイプでした。
ただ、小学校が山道を歩いて1時間くらいかかる所にあり、歩いて学校に行くのが億劫だったことが不登校のきっかけだったように思います。
みんな同じ通学路で学校に行っているのに、なぜ私だけ億劫になってしまうのかが、周囲の子たちも理解できなかったらしく非常に友達も少なかったです。
しかし、まだ小学生だったこともあり、親は将来の進路のことまで心配にはしていなかったようです。どちらかというと、自分のほうが将来に希望が持てず不安だったと思います。
不登校は中学になって徐々に直ってきましたが、それでも完全には直りきらずやっと高校に進学できたという感じです。
高校を卒業するころから、やりたい仕事がハッキリしてきて、今は(40代)普通の大人になっています。会社を理由もなく休むということもなく、どちらかというと社内の地位は高いほうです。
ですから、小・中学校で不登校の経験があっても、お先真っ暗と考える必要はないと私は思います。
今不登校でも、何がきっかけで気持ちが変わって先へいってどんな人間になっているかは全く分からないからです。
不登校がきっかけで良い方向へ向かって行けるような人もいますから、正直学校に行きたくない時は無理して行かなくてもいいと思うのが私の意見です。



高校2年のときに半年ほど不登校状態が続きました。
高校に行っても勉強が面白くないと感じ、どんどん勉強しない日々が続きます。しだいにテストの点数も悪くなっていき、ますます学校に行っても意味がないように感じていきました。
夏休みを過ぎると、高校に行くのも面倒になり、そのままずるずると不登校の日が増えていきました。
家にいることが増えていき、外に出ることも面倒と感じ、食事をするのも、人と会うのも面倒と思い、家族とも話す機会は減っていきました。
家族は前からほとんど話すことがない人達でしたので、親は不登校の理由も聞いてきません。家の中でも孤立していき、寝ていることが増えていきました。
このまま高校に通ってもいいことがあるのかな、友達を作ることに意味があるのかなと思い始めました。
高校2年の時は、ギリギリ進級できる日数をチェックして学校に通いました。
このころには、生きることの意味もわからないし、将来なんてないだろうと思うようになりました。
でも、高校を出たら仕事をしようと思うようになり、高校を卒業した後は心機一転、新しい土地で仕事を探し頑張りました。
少し生きることが楽しくなり始めて、車の免許を取り、ドライブをしたり、楽しむようになりました。
すると、恋人ができ、デートをするなど、楽しい日が続き、前向きな生活が送れるようになりました。



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