現役の先生にプログラミングについて執筆していただきました。
教師経験10年、現在は公立中学校の教師をしているママです。
今回は、教師・親目線でプログラミング教育について紹介しますね。
今の子どもたちは予測不能な時代を生き抜く力が必要だと言われています。
私たちの身の回りにはプログラミングされた便利な物にあふれています。
プログラミング技術はこれからも必要とされ、IT業界の市場は一層拡大していくと考えられます。
プログラミングスキルは今後の社会を生き抜く鍵となるでしょう。
不登校のお子さんがプログラミング教育を学ぶことで どう将来に活きていくのか
この記事では長く続ける工夫として、オンライン教室や楽しんで取り組めるゲーム形式のプログラミングソフトはどんなものがあるのかなどを詳しく紹介していきます。
子どもたちの将来の選択肢を増やすプログラミング教育
不登校のお子さんがプログラミング教育を学ぶメリットとは一体何か。
まずは、プログラミング教育が導入された背景や学校の様子なども踏まえて詳しく解説します。
プログラミング教育の需要の高まり
小学校では2020年、中学校では2021年にプログラミング教育が必修化されました。
(2022年から高校でも必修「情報Ⅰ」・選択「情報Ⅱ」となりました。)
その背景としては、現在のIT技術は目まぐるしく進歩している一方で、労働人口が減少し、IT人材が不足すると言われています。
単にIT人材を育成するだけでなく、プログラミング的思考を養うことができます。
自分が行おうとしている行動に対して、どんな順序や組み合わせがあるのか考え、効率的に物事を考える力が身につくと言われています。
この思考はパソコンスキルだけではなく、いろいろな場面に応用ができます。
プログラミングを学習することで、将来の選択肢を増やすだけでなく、生活の質を向上させることもできるでしょう。
公立の小中学校でのプログラミング教育の現状
2025年の大学入学共通テストで「情報」が加わり、プログラミングの内容も含まれていきます。
義務教育で必修化され、学校ではプログラミング教育が盛んに行われていると思っている方も多いと思います。プログラミングが教科として新たに作られたわけではなく、教科の中に組み込まれる形で扱われています。
おそらく、都道府県、公立、私立学校かで差があると思いますが公立の学校ではICT支援員さんと協力しながら、試行錯誤している状態だと感じます。
より一層プログラミング教育を充実させることが日本の課題だと思います。
不登校の子どもがプログラミングを学ぶメリット
不登校のお子さんの保護者、当事者である子ども達の中には、
「どこに進学したらいいのか」
「将来はどうしたらいいのか」
など、不安に思われる方も多いと思います。
- 進歩し続けているIT技術に対応しやすくなる。
- 自分で考えて、創造・解決する力を身につけることができる。
- 子ども達が興味がある、ゲームコンテンツ・アプリの開発ができるようになる。
- 将来の職業につながっていくスキルが習得できる。
プログラミングスキルが活かせる職業の例
- プログラマー
- システムエンジニア
- サーバーエンジニア
- データーベースエンジニア
- フロントエンドエンジニア
- セールスエンジニア
- WEBデザイナー
「今から勉強したって遅いんじゃないか…」
と心配に思う方もいるかと思いますが、プログラミング教育は日本はまだこれからです。
今からでも十分なスタートだと感じます。
自分で考え、判断し、表現していくことは、不登校の子どもにとって自己肯定感を上げ、自立していく過程で大切なことです。
プログラミングを学習すれば、きっとこれからの自分の力になってくれると思いますよ。
プログラミング学習を長続きさせるコツとは?
まずはお子さんが興味を持っているかどうかが一番大切です。
他の勉強に比べて、プログラミングはゲーム感覚で学べるので興味を持ちやすいことも特徴です。
特に心が回復途中の子どもに楽しく学べ、成果が可視化できるのでおすすめです。
強制されると意欲が下がったり、途中でやめてしまったりする可能性もあるでしょう。
まずは、本人がやってみたいなと思えるような環境づくり、声かけが大切になってくると思います。
例えば、保護者の方から、
将来に役立つし、楽しみながら学べるみたいだよ
自分でアプリとかゲームを作ったりできるみたいだよ
こんな風に提案してあげると具体的なビジョンをお子さんが抱きやすいかと思います。
後ほど説明しますが、プログラミング学習の無料体験や、無料のプログラミングソフトもあります。
一度体験してみると いろいろな発見があるかもしれません。
子どもが自ら選択できるように、こちらからいろいろ提案してあげると一歩踏み出すきっかけになりますよ。
家でOK!オンラインで学べるプログラミング教室を厳選紹介
不登校の子ども達の中には自宅の外に出ること、複数の人間関係を築くことが苦手なお子さんもいらっしゃると思います。
また、やってみたいと思っても、通える範囲にプログラミング教室が通えるない場合もあります。
オンラインであれば、全国どこからでも同じカリキュラムを受けることができます。
自分のペースで続けやすく、教室で受講するより価格もリーズナブルです。
保護者の方も送迎の手間もかかりません。
オンラインのプログラミング教室では、スクールによって学べる内容(カリキュラム)が異なります。
例えば、ビジュアルプログラミング、アプリ制作、ゲーム開発、ロボット製作などがあります。
それぞれ特色があるので、お子さんの目的に沿ったコース選びが重要です。
オンラインのプログラミング教室とコースをピックアップして紹介します。
LITALICOワンダーオンライン
コース | ・ゲーム&アプリ プログラミングコース(年長~高校生) ・ゲーム&アプリ エキスパートコース(小3~高校生) ・ロボットクリエイトコース(年長~小学3年生) ・ロボットテクニカルコース(小3~高校生) |
特 徴 | 生徒2人までの小人数、オーダーメイド制 子どもの発達にも理解があり、ひとりひとりに合わせた指導 |
料 金 | 入塾金16,500円(税込)、1回60分 5,500円(税込) ゲーム&アプリエキスパートコースは6,875円(税込) |
デジタネ(旧D-SCHOOLオンライン)
コース | ・ディズニーコース(小1~高校生)2023年春開講 ・マイクラッチ(小1~高校生) ・ロブロックス(小学高学年~高校生) ・スクラッチ(小1~高校生) ・ジャバスクリプト(小学高学年~高校生) ・HTML&CSS(小学高学年~高校生) |
特 徴 | 人気のマインクラフトやRobloxなど100以上とコンテンツが豊富 わかりやすいレクチャー動画付 月額料金で受け放題 |
料 金 | 月々プラン 月額4980円(税込) 年間プラン(月々払い)月額3,980円(税込) |
\14日間無料体験実施中/
多くの企業・学校でも採用されています。
不登校専門のオンライン塾ティントルでも採用されています。
e-Crefus(イークレファス)
コース | ・ブロンズコース(小3~中3) ・シルバーコース(小4~中3) ・ゴールド/プラチナ/M2 /M3 コース(小5以上~中3) |
特 徴 | レゴ社のキットを使い、自分で考え、楽しくロボットを製作 プログラミングを通し理数系を学べる |
料 金 | ブロンズコース:月額9,350円 シルバーコース:月額9,900円 ゴールドコース:月額10,450円 システム管理費:月額550円 教材費:月額1,100円 |
小学校から大学まで、世界で50,000以上の教育機関、日本でも小学校で使われています。
世界最大級のロボット競技会にも出場している子ども達が多く、ロボット技術検定の認定校です。
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アンズテック
コース | ・Scratchコース ・Unityコース (小中学生専門オンラインプログラミングスクール) |
特 徴 | シューティングゲーム、脱出ゲーム、アニメーション制作などを体験 現役プログラマーが講師 毎月の無料イベントで全国に仲間ができる 自律型を育てるカリキュラム |
料 金 | 90分月2回月額9,350円(税込) 90分月3回月額13,200円(税込) 入会金10,780円(税込) 教材費1,650円(税込) |
\無料体験実施中/
Tech Kids School(テックキッズスクール)
コース | オンライン校(小学3年生~中学3年生) |
特 徴 | キャラクター、ストーリー性のあるゲームのような楽しいeラーニング教材 渋谷校で実施しているカリキュラムをそのまま受講 Scratch、Unity3Dゲーム開発コース、iPhoneアプリ開発コース、デザインやプレゼンテーションに関する学習 Web会議システム「Zoom」を用いたオンライン形式 |
料 金 | 入会金0円 教材費2,200円(税込) 月3回(1回120分間) 20,900円(税込) |
\無料体験実施中/
オンラインフリースクールのクラスジャパンでも採用されています
Z会みらい講座(通信)
有名なZ会のオリジナルのプログラミングシリーズ(年長~中学生)
紙のテキストで学ぶ通信講座でブロックやロボット、アプリを使い楽しく学べます。
オンラインもちょっとハードルが高いと感じるお子さんは通信教材から始めてみてはいかがでしょうか。
好きな時間にリーズナブルな料金で学べます。
お子さんの興味に合わせてスクールを選べるといいですね。
楽しみながら学べる無料のプログラミングソフト、ゲーム
無料で学習できるプログラミングソフトもあります。
ゲーム形式となっており、楽しみながら学習できますよ。
初心者でも取り組みやすいものと、発展的な内容の2種類ずつを紹介します。
Scratch(スクラッチ)
初めてプログラミングを扱う場合はscratchがおすすめです。
Scratchは世界で最もよく使われている無料のプログラミングソフトで、多くの学校でも使用されています。
難しいとされるプログラミングが目で見て分かりやすいように色や形で作られているため、まずはScratchから始めて、苦手意識を作らないのもいいかもしれません。
Scratchは大変扱いやすいプログラミングソフトでもありますし、本格的なゲームを作成することもできます。
他の人が作ったゲームを体験や公開もできるので、楽しみながらできるプログラミングソフトです。
Unity(ユニティ)
Unityはプロのゲーム開発に携わっている人も使っているプログラミングソフトで、Scratchより難しい内容になっています。
プログラミング言語を使ったり、ある程度英語やタイピングが必要になったりしますので、より本格的にプログラミングを無料で学習したい場合におすすめです。
Scratchと共通点がたくさんあるため、まずはScratchから学習し Unityに入っていくと理解しやすいと思います。
Unityでは、2D.3Dゲームを自分で作ることができます。
ロジックサマナー~閃光の召喚プログラマ
ロジックサマナーはプログラミングの問題を解きながら冒険を進めていくゲームです。
イラストやデザインが非常に丁寧に作りこまれており、他の無料プログラミングゲームとは違った魅力があると思います。
プログラミングコードを使って、召喚魔法を操り、世界を救うというストーリーになっています。
手に入れた召喚素材の組み合わせによって召喚獣のデザインが異なったり、自身の称号が変わったり、のめり込みそうなゲームの要素がたくさん入っています。
問題自体はプログラミングを始めたばかりの人が扱うには難しいのですが、攻略サイトなども充実しているので、おすすめのプログラミングゲームです。
paiza
paizaはロジックサマナーを提供している親サイトで、国内最大級のプログラミング転職サイトを運営している会社です。
ロジックサマナーは難易度が高いので、まずはpaizaで学習してみるのもおすすめです。
中にはpaizaを学習して、アプリ開発をしたり、エンジニアになったりした方もいるそうです。
未経験からでも始めやすいように3分程度の動画を視聴し、コードを書いてプログラミングを学習します。
その後、演習問題を解いていくのですが、正解するとステータスが上がり 村人から屈強な兵士になるなど、楽しく続けられるゲーム要素も盛り込まれています。
推しと学べるプログラミング!
まとめ|子どもに合ったプログラミング学習で生き抜く力を高める
プログラミング教育は、今の子どもたちにとって時代を生き抜くためには必要な教育だと言われています。
時代の変化に対応できるために、工夫をしたり、能率的にしたり、試行錯誤をする力をプログラミング教育では学ぶことができます。
不登校のお子さんでも学びやすいオンラインスクールやゲーム形式のプログラミングソフトが今はいろいろとあります。
プログラミングを学ぶことが職業につながるだけでなく、生活をより賢く生きる知恵にもなります。
名前だけ聞くと難しいように感じますが、プログラミングの幅は広く、ゲーム、アプリ、WEBなど様々ものを作ることができます。
お子さんに合うプログラミング教育を見つけてあげると、あとは若い力でぐんぐんできるようになるかもしれません。
プログラミング教育が不登校のお子さんの一つの力になれたらいなと思っています。
任天堂の開発室から生まれたプログラミングソフト
他にもオンラインの習い事を紹介しています
オンラインのフリースクールでもプログラミングを取り入れています